聴力検査とはどういうもの?オージオグラムからわかること
こんにちは。カナエです。
さて。
突発性難聴は、聴力検査なしには診断することができない病気です。毎回の診察も耳の中を見るわけでもなく、聴力検査の結果のみで診断。
それくらい大切な聴力検査です。
突発性難聴を発症した右耳は、どれくらい聞こえていないのか、自分自身ではよく分かりません。聴力検査の結果を見て、ようやく把握できる感じ。そして検査結果で、難聴のレベルも知ることができます。
といっても、わたしはつい最近まで自分の難聴レベルを知りませんでしたが・・・。
ということで今回は、聴力検査と難聴レベルについてです。
聴力検査とは
突発性難聴の患者には毎回お馴染みの聴力検査です。
【聴力検査の流れ】
- 密閉された検査室に入る
- イスに座りヘッドフォンを装着してボタンを持つ
- 片耳ずつ「ピーピー」や「ビービー」などの音が聞こえてくる
- 聞こえたら、聞こえなくなるまでボタンを押す
ヘッドフォンの後には、「骨導聴力イヤフォン」というものを耳の下の骨に装着して、骨導聴力を調べます。検査の仕方は聴力検査と同じですが、聴力に異常があった場合、次に、伝音性障害か感音性障害かを区別するために行うのだそう。ちなみに、
- 伝音性障害・・・外耳~内耳の異常
- 感音性障害・・・内耳~聴覚神経の異常(突発性難聴はこちら)
です。かかる時間はトータルで約10~15分です。
検査結果からわかること
画像はわたしの一番最近の検査結果(オージオグラム)です。×と点線が左耳、〇と実線が右耳です。表中の ]や[ で表されるのは骨導聴力です。
- 聴力レベル(dB):音の大きさを表し、数値が高くなるほど大きな音
- 周波数(Hz):音の高い低いを表し、数値が大きくなるほど高い音
ということで、わたしの場合は・・・
- 周波数125Hzの低い音を聞き取る聴力は25dBで正常値に近い
- 周波数が高くなるにしたがって、聴力が50~80dBと悪くなっている
ということが分かります。
実際に、聞こえる方の左耳をふさいで音楽を聴いてみると、歌声は聞こえず、「ドン、ドン」というお腹に響くような低音は、よく聞こえます。
ちなみに発症~3か月後までの検査結果はこちら。
平均聴力レベル
オージオグラムの右側に、平均聴力レベルという表があります。
平均聴力は、会話で多く使う500Hz、1,000Hz、2,000Hzの3つの周波数の聴力の値から計算します。日本では4分法と呼ばれる方法で算出しているそうです。
- 4分法・・・500Hzの値をa、1,000Hzの値をb、2,000Hzの値をcとして、
(a+2b+c)÷4の計算式で平均値を割り出す方法
表には3分法・6分法もありますが、4分法で見ると平均聴力レベルは61.3dBということになります。
平均聴力が分かると、難聴のレベルも知ることができます。
難聴レベル
難聴にも、その聴力によってレベルがあります。
- 正常(0~25dB)・・・ささやき声も聞こえる
- 軽度難聴(26~40dB)・・・離れた距離の声や騒がしい場所では聞こえない
- 中等度難聴(41~60dB)・・・普通会話が難しい、近い距離でも聞こえないことがある
- 高度難聴(61~80dB)・・・大声だけ聞こえる、消防車のサイレンなど
- 重度難聴(81dB以上)・・・大きな声は振動して感じている
わたしの右耳の平均聴力レベルは61.3dBなので、高度難聴のようです。ちなみに左耳の平均聴力は11.3dBなので、ささやき声も聞こえます。
本当に大声だけしか聞こえない?
右耳は高度難聴ということで、目安としては「大声だけ聞こえる」くらい。相手と1m以内の距離で大きな声で話す音量は70dBほどで、それくらいでようやく聞こえるということです。
でも実際は左耳からも音は入ってくるので、 そこまで聞こえていない感覚はないです。なので、自分が高度難聴にあたると知って、驚きました。
難聴レベルといっても、あくまで目安ということですね。
まとめます。
本人の感覚以外、見た目では症状が分からない突発性難聴の診断には、聴力検査は欠かせません。
そしてオージオグラムは・・・
- 自分はどれくらい聞こえていないのか把握できる
- 治療の効果を知ることができる
- 気をつける目安が分かる
- どういう状態か一目瞭然、伝えやすい
というように役立ちます。
わたしが入院・通院している病院では聴力検査の結果をくれませんでした。でも、検査結果を比べたいと思い、何回目かの診察時に検査結果をプリントアウトして下さいと伝えました。その後は毎回もらっています。(最初に行った近所の耳鼻科では何も言わなくてもくれたけど、捨てちゃった・・・)
もし聴力検査の結果をもらったことがないなら、是非もらってください!自分のことがよく分かるし、とても役立ちます!